「売上の公式」という言葉を聞いた事はありますか?営業の仕事をしている方であれば最初に教わる事かもしれません。この公式が株式投資をする上で、大きく役立つ知識だと感じましたので紹介しようと思います。
【売上の公式】
売上=「顧客数」×「単価」×「購買頻度」
売上を伸ばすためには3つの項目に対して「今期>前期」をクリアすれば良い事になります。最近の流行である「サブスクリプション」のモデルは、購買頻度を増やす事によって安定的な収益を生むビジネスモデルを構築しました。
このビジネスモデルは真新しい訳ではなく、従来より取り入れられていたことをご存知ですか?購入頻度を増やすために月額料金を取り入れたビジネスでは「税理士の顧問料」「家主の家賃収入」「通信費・水道光熱費」「習い事の授業料」など様々なものが挙げられます。
ここでは「顧客数」「単価」「購買頻度」の3つによる成長性の分析方法をお伝えします。
【事例①〜③で説明】
・顧客数を増やしているか?
・単価を上げているか?
・購入頻度を増やしているか?
に注目して考える!
顧客数の増加を判断する方法はビジネスモデルによって異なります。注目している企業によって使い分けることが必要となります。いくつか事例を上げていきます。
【事例①】サイトの掲載件数に注目
求人サイト「バイトル」を運営するディップに注目した時の話です。求人広告媒体の傾向として1ヶ月契約を採用状況に応じて更新していくスタイルが多いので、毎月1日に件数をカウントすることにしました。掲載件数が増えるということは「顧客数の増加」か「顧客単価(案件数)の増加」の一方です。この結果、予想した通りで業績は好調となり、株価の上昇に繋がりました。この集計をしてくれた友達はかなりの利益を得ることができたようです!
これと似たような分析の手法を取り入れたのがPRTIMESでした。コロナ禍でリモートワークが推進されている中で、更新されているかどうかのチェックをしていました。何分前に更新されたのかわかるので、リモートワークの中でも利用されているツールだと認識できました。そこから株価が4倍に上昇しました。
このように過去の経験を活かせるかどうかは重要です。1つずつの過程と結果を分析して次回に応用させるためには常にPDCAを意識したいところです。
【事例②】営業活動量を見抜く
航空機リースの事業に注目した時の話です。当時(1〜2年前)は、生命保険による節税手法が保険会社の全体で控えることになり、税理士の節税対策の提案の幅が狭まっていました。そこで、航空機リースが新たなスキームとして取り入れられそうでした。
航空機リースを組成する企業をチェックすると狙い通りで税理士事務所や金融機関などに仲介料を支払って紹介してもらうビジネスモデルでした。成果報酬型のビジネスモデルは、無駄な費用(人件費など)が必要ないので効率よく収益を上げることができます。
具体的な銘柄だとFPGやJIAです。営業人員だけではなく営業の委託も含めて、どのような販売網を構築しているかを理解しておくといいかもしれません。
【事例③】全国展開まで残り何%?
これは飲食業界や小売店の事例となります。地方でスタートした企業が全国展開をする時に売上が増加していくことがあります。最近だとドラッグストアもよく挙げられます。
このビジネスモデルの大半が「店舗数の増加=売上増加」となっています。全国展開をしてしまうと、海外進出以外の方法では店舗数は増加できなくなります。こうなると株価は成長鈍化を意識して鈍い動きとなっていきます。
それなので事業展開の度合い「全国制覇まで残り○%」を把握しておくと、株価の上限が見えてきます。売り時も予想できるということです。
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